「陛下!」
書斎の入り口に、白髪を束ねた痩せた男が現れた。
「ジャン・クロード」
レオン・ド・アンジェは、顔も上げずに自分の召使の名を呼んだ。手に持つ羽ペンは、ページの上を走り、くっきりとした太字の文字を休むことなく書き続ける。
「ド・ロリエーの者が謁見を願い出ております。陛下にとって大変、興味深きものを持参したと申しております」
「ほう・・・」 レオンは呟き、羽ペンをインク壷に浸し、皮椅子の背もたれに背中を預けた。辛抱強く命令を待っている召使に目をやる。
ルビーに覆われた短刀を取り、その鋭い刃先を指でなぞった。突然、笑みが顔に浮かぶ。勝利と憎悪が混じった不思議な笑みだった。
「ここに通せ」
ジャン・クロードは深々とお辞儀をし、静かに部屋を出た。程なくして、一人の男を連れて戻ってきた。
ド・ロリエーの者は、闇のごとき黒い肌をしていた。黒皮のズボンと胴着のために一層黒さが際立っていた。腰に下がる長い剣。それだけが目で確認できる武器だった。
レオンは優雅に立ち上がった。立ち上がるだけで、容易に部屋の中、最も背の高い存在になった。
「カイン」
黒人はお辞儀をした。
「背を起こして良いぞ。我々の間に形式ばったことはないはずだ。特に、訓練場でお前を倒し、尻餅をつかせてやった後はな」
一瞬、黒い顔に白い歯が光った後、男は頷いた。
「何の用でここに来たのか?」 レオンは幅広の胸の前に腕を組み、尋ねた。
「私の君主に、陛下のたゆまぬご支援への感謝の印をお持ちするように命ぜられ,ここに参りました」
半年前、レオンの父の死に関して中心的な役割を果たしたド・ロリエー。その側近の一人が働いた裏切りに関しては、それ以上、説明の言葉はなかった。
「そのような贈り物は、友人同士の間では不必要なのだが。しかし、お前の主君には、そのような予期せぬ贈答に対する私からの心からの感謝を伝えてくれるとありがたい」
カインは礼をし、大股でドアへ歩み、大声で何事か命じた。すぐに男が現れ、若い娘を運び入れた。
レオンは、褐色の目を細め、ゆっくりと、その意識を失った娘の全身に視線を這わせた。顔を隠す深紅のスカーフ、地味な灰色のガウン、そして、ゆったりとした裾から覗き出ているピンク色の足先を目に入れる。
レオンは、無表情のまま、その女を、石製の暖炉の近くにある背低の皮製の長椅子に降ろすよう命じた。男が、娘のか細き体を長椅子に優しく降ろし、部屋を出て行くまで、カインもレオンも、無言のままでいた。男が出て行くと、カインが口を開いた。
「この者は、イサベラ・マルジェリ・ダルサと言います。フレドリッヒ・ダルサ伯爵の生存している唯一の子」
「イサベラ・・・」
レオンは、呟き声で娘の名の音を口に出し、試した。レオンの父の残虐な殺戮に関わっていた男の娘。レオンは、勝利がこれほど手近に来ているとの思いに、体の両脇でこぶしを握った。
「この半年、この娘の生存の痕跡を求めて、部下にイングランドとフランスじゅうを探させてきたのだ。だが痕跡を見つけられなかった」 レオンは、獲物からようやく視線を上げながら言った。「お前の部下はどこでこれを見つけたのだ?」
「フランス・アルプスの修道院です。ある修行尼が自由になるのと引き換えに喜んで情報を提供したのです」
「自由になる引き換えとは、修道院からか、それともお前からか?」 レオンはもの柔らかに尋ねた。
「これは、これは、修道院からですよ、陛下。世の中のことが分かり始めたらしい田舎娘で、修道院から逃れたがっていたのでしょう」
「では、この娘は?」 レオンは、今の心境とはかけ離れた気軽さを装って、尋ねた。
「私の部下には触れられておりません。処女であると申しております」
「それはいずれ分かることになろう」
レオンは引き出しを開け、重々しい銀の箱のふたを開けた。中から巾着を取り出し、カインに投げ渡した。レオンは、カインもその部下も、ド・ロリエーから報酬をもらうだろうとは知っていたが、彼等は、自分の部下ができなかったことを成し遂げたのである。その点でも、豪勢な報酬を与えるに値した。
「陛下、何とご寛大な」 カインは、レオンの寛大さに驚きつつも、それを素早く隠すべく、小声で呟いた。「私の部下も、同じように感謝するでありましょう」
「わしの召使に、お前とお前の部下たちを台所に案内させよう。料理人がお前たちの求めに応じるはずだ」
カインは、退出を命じられたと理解し、頭を下げ、素早く部屋を出た。
レオンは、マホガニーの大きな机に行き、その端に座った。両腕を胸の前に組み、捕らえた獲物を凝視する。
娘は、長椅子の上、ぴくりとも動かず、横たわったままだった。か細い左右の手首は布で縛られている。細く長い指、そして、その先の爪は、ピンク色の完璧な楕円形をしていた。
顔は、光沢のある深紅の布で覆われ、見ることができない。顔を覆う絹の光沢のスカーフは、扇のように広がり、胸元へと続いていた。レオンの視線は、静かで、安定した呼吸に合わせて、上下動を繰り返す2つの小さな丘へと辿った。娘の他の体の部分は、修行僧が着る灰色の厚地服の下に隠され、謎のままだった。
レオンは、この、気づかぬまま眠る生き物へと音を立てずに近づいた。この女が美しいか、美しくないかは、我が目的には関係がない。この娘は、望む、望まぬに関わらず、我が手に掛かり、屈服し、やがて呪われた子を身ごもることになる運命なのだ。そして、時期が整えば、この女は、殺しを犯した父親を、その隠れ家の奥からおびき出す生餌となるであろう。
レオンは、長椅子の横にひざまずき、短剣を抜いた。娘の縛られた手首を、大きな手で掴み、縛られた布地を容易く切り解いた。足も同様に縛られているだろうと推測し、重たい灰色の裾を捲り上げ、驚くほど優美な足首を露わにし、拘束を切り解いた。
好奇心をそそられ、レオンは裾の中に手を指し入れ、クリームのように滑らかな肌に沿って探るように手を這わせ、膝頭を掴んだ。女が動かぬのを確かめ、意識を失っている囚われ女の秘密を探り知ろうと、無抵抗の太ももをぐいと引っ張り、開かせた。レオンの大きな手のひらが、女の柔らかな内腿を這い上がり、同時にごわごわと重たい服地を引きずり上げていく。
その太ももの付け根を覆う茂みが、燃えるような真紅の髪に相応しきものなのか? それを探ろうと、レオンは目を凝らした。だが、突然、娘の両膝が弾かれたように閉じ、彼ははっと息を飲んだ。彼の手が、絹のような柔肌の太ももに挟まれ、捕らわれた。
~ * ~
男に縛り布を切られる間、ベラは、全神経を使って意識を失っているふりを続けていた。しかし、裾から男の両手が這い上がってくるのを感じ、再び気絶しそうな衝撃を受けたのだった。
この19年の人生で、これほど厚かましく肌を触ろうとした男は一人もいない。顔を覆うもつれた赤毛を通してでは、男の動きを目で追うことは叶わない。だが、彼女は、なされるままに横たわりつつも、密かにゆっくりとした動きで、指を、ゆったりした袖の内側に隠し持っていた小さなナイフに近づけていたのだった。
侵入を進める手が、蛇の如く内腿を這い上がってきた時、彼女は、その手に引き起こされるわずかな体の震えによって、意識を取り戻していることが明らかになる前に、戦いを始めなければなぬと判断した。
左右の腿を強く閉じ、男の手を挟む。手が動けなくなっているはずと、ベラは闇雲にナイフを男に向かって突き出した。ベールのためにおぼろげな視界ではあるが、できる限りの傷を負わせようと思いながら。
「くそっ!」
突然飛び出したナイフに、レオンは口汚く罵った。同時に、自由になっている手で娘の手首を掴み、骨が砕けそうな力で握り、ねじり上げた。その苦痛に、娘の目に涙がこみ上げる。彼が、もう一方の手を娘の脚の間から捩り抜いたとき、力を失くした手からナイフが滑り落ち、毛皮の毛布に落ちた。その刃先は、真新しい血の色に染まっていた。
「この裏切り者のあばずれが!」
レオンは、そう呟き、娘の髪を容赦なき力で鷲づかみにし、顔を上げさせた。娘は痛みに泣き声を上げ、喘いだ。
「・・・私を放しなさい」
その娘の気丈な要求に、レオンはさらに強く髪を引っ張り、答えた。娘は、緑の瞳に、挑戦的な表情を浮かべつつも、涙を溢れさせた。その瞳を、レオンの怒りに燃える褐色の瞳が睨みつける。
「わしの言うことを聞くことだな。わしは不服従が我慢できぬ。お前を懲らしめる方法はいくらでも知っている。やがてお前は、わしに許しを請うようになるだろう」
レオンは、鋭く迫力のある低音で、そう呟き、娘を放した。娘は恐怖に身をすくめた。できるだけレオンから遠ざかろうとじりじり後ずさる。その結果、床にある皮クッションに尻餅をついてしまった。レオンの堕天使よりも美しき顔から放射される恐ろしい決意と憎しみが、娘の記憶に刻印のように焼きついた。
レオンは、血に濡れたナイフを拾い、猫を思わせる優雅な動きで立ち上がった。娘は、レオンが高価そうな袖の生地を引き裂きながら、彼女から離れていくのを、恐ろしさに息を潜めつつ見ていた。
ベラはこの男のことを知っていた。安全な隠れ家だった修道院から、剣先をかざして乱暴にわが身を引きずり出し、縛りつけ、南フランスへと連れて来た男たちが、その途上、交わしていた畏敬に満ちた囁き声の会話から、この男のことを知っていた。レオン・ド・アンジェ。別名、金色のライオン。
「ただのかすり傷だ」
決して同情的ではない人質に、レオンはぶっきらぼうに伝えた。娘は、おののきつつも、長椅子と出口の間の距離を測った。私にできる?
「だが、お前の不服従は、懲らしめずに済ますわけには行かぬ」
ベラは、まばたきをし、緑の眼を大きく開けて、この長身の男を凝視した。金色の長髪をストレートに垂らし、色黒の顔に異様なほど恐ろしい炎を目に浮かべている男。その熱い視線が、彼女の細く、無防備な体を這い降りていく。娘には、男の視線の熱さに抗う力がなかった。
「立て」
娘が動かずにいるのを見て、レオンは落ち着き払った声で言った。
「すぐに!」
レオンの声の調子に含まれる何かに、娘は、この男の言うことに拒否を試みれば、抜き差しならぬ危険な状態になると警告を発せられたように感じた。ゆっくりと体を起こし、よろけそうになりつつ立ち上がる。細身の体を灰色の修行僧のガウンに包んだまま、緑色の瞳で、男の肩から上をキリッと睨みつけながら、反抗的に立ちあがった。と同時に、レオンが再び口を開いた。
「身につけているものを脱げ」
ベラは驚き、息を止めた。驚愕の眼差しを男の目に向ける。
唖然として立ち尽くす娘に、レオンはゆっくりと近づき、二人の距離を縮めた。そして娘が着る修行僧衣の襟を掴み、ぐいっと引っ張り、胸元の生地を引き裂いた。霞のような薄地のシュミーズが露わにされる。それを通して娘の胸の頂きにある薔薇の蕾が透けて見えた。
さらに今度は両手を使い、厚地の衣を左右に開き、娘の肩から荒々しく押し下げた。裂けた重々しい衣が娘の足元にどさりと落ちた。
ベラは、レオンの眼差しが、生々しい力を湛えながら、自分の薄地のシュミーズを這い回るのを見て、できる限り男から距離をとろうと、後ずさりした。
レオンの手が伸びて来て、その長い指が細い腰に巻きつき、乱暴に引き寄せられる。大きな胸板に抱きすくめられ、ベラはハッと息を飲んだ。
「やめて!!」
叫んだものの、無駄だった。レオンの力強い手にうなじを掴まれ、口を口で塞がれたからだ。
レオンは、ベラが身を捩じらせ抵抗しても、まったく意に介せず、その口の味を味わった。ベラは、レオンの手が背中を這い、シュミーズの生地を握るのを感じた。その薄地の布地を力任せに強く引き下げられ、びりびりと破られるのに気づき、彼女は口を塞がれたまま、うめき声を上げた。
力強い両腕で抱きすくめられながらも、何とかしてレオンの口から口を引き離す。その長いまつげに、涙が小さな水玉となって光っていた。必死にシュミーズの薄布を握り締め、自分の胸元を隠そうとした。だが、レオンの方が力が勝っているのは言うまでもない。彼の手は、いとも容易く、彼女の細身の体から布を奪ってしまった。
不気味に穏やかな声色でレオンが訊いた。
「はて? どうしてお前は自分で服を脱げなかったのだ?」
レオンの茶色の瞳が、意図的にじわじわと娘の体を這いまわった。震えながら目の前に立つその娘は、まさに、無意識的に男を誘い、惹きつける妖精そのものと言えた。滑らかな絹肌は生乳のように白く、豊かな髪はさわさわと揺れ振るえながら、尻先まで垂れ延びている。その肌と髪のなす対照は、まさに完璧と言えた。
ランプの炎が、揺らめく光を投げかけ、この甘美な若い娘の体に備わる谷間と丘陵を相手に、光と影の模様を描いて遊ぶ。今すぐにも、この谷と丘のすべてを辿り、秘密を探り回りたい。レオンの指は、まさに、そう言いたげに震えた。
ベラは、体を隠すことを諦め、両手を降ろした。体の脇で、両手に固くこぶしを握りしめ、怒りに満ちた鋭い眼でレオンを睨みつける。
だが、レオンの指に、胸の頂上にあるバラ色に染まった突起を突然つねられ、彼女は悔しそうに顔をしかめ、目を固く閉じた。レオンの手は、さらに下方へと進み、腹部を這い降りる。ベラは体を震わせ、それに耐える他なかった。
レオンの手が、太ももの頂上に茂る柔らかな羊毛の中へと忍び込んだ。ベラは、ハッと息を飲み、反射的に後ずさりした。レオンは、その反応を見て、笑った。
「アハハハハ・・・」
娘が後退するのに合わせて、さらに前へにじり寄った。ベラの背中に壁が当たる。もう、これ以上、引き下がることはできない。
ベラは、下腹部を大きな手のひらで押さえつけられるのを感じた。その圧力に、体が壁に押し付けられ、動けなくなる。同時に、もう一方の手が、震える太ももの間へと侵入してくるのを感じた。恥ずかし気にそこに潜むピンク色の唇を、レオンの指が優しくなぞり始めている。
娘を見おろすレオン。娘の頬が熱を帯び、赤みがさすのに気づく。彼は、娘のその部分を愛撫しながら、その清純な顔に浮かんでは消えるあらゆる表情を観察していた。
ベラは、抗おうと、両手に小さなこぶしを握り、堅牢な壁の如きレオンの広い胸板を押し戻そうとした。だが、それも実効はない。レオンは徐々に体を近づけた。それに押されてベラの背中の壁に強く押し付けられた。その間にも、レオンの指は、ベラの下唇を左右に剥き開き、中のピンク色の肉を優しく擦り始める。
レオンの指に、その部分をほぐし続けられ、ベラは弱々しい泣き声を上げた。そして、その後、間もなく、彼女は、腹部の下の方で、馴染みのない感覚が生まれ、帆が開くように広がりだすのを感じた。
レオンの頭が下に傾き、その口がベラの口を捕らえた。キスを受け入れることを強要するように、口を強く押し付けられ、ベラの頭が後ろの壁に押し付けられる。
「・・・んん・・・」
ベラは、くぐもった声を出し、仕方なくキスを受け止めた。彼女は、レオンの指に、その無垢の肉体をもてあそばれながら、未知の感覚の海に沈みつつあったのだった。彼の愛撫に、自分の腰がひとりでに反りはじめるのを防ぐことができない。
レオンは、娘のこの動きを合図と取り、逞しい腕で彼女の体を、いとも軽々と抱き上げた。彼女の体を抱きかかえたまま、大きなマホガニーの机へと歩いた。
片腕で、気短そうに机の表をひと払いし、乗っていた書類を床に撒き散らし、娘の体を木のぬくもりを保った机へと仰向けにして降ろした。娘の両脚が、机の端からぶらりと垂れた。レオンは、強い意志を思わせる手つきで、垂れた娘の両脚を持ち上げ、その足裏を机の表面に乗せた。娘の足の指は、キュッと丸まり、机の端にしがみつく格好になった。
レオンの両手が、固く閉じた娘の膝の間に滑り込み、左右に押し広げた。左右の膝が机につきそうになるほど広げられるのを感じ、ベラは、レオンが何をしようとしているのか、確かには分からぬものの、小さな声で訴えた。
「やめて下さい・・・」
「ほう・・・お前のここに触れた男はおらぬのか?」
レオンは柔らかく問いかけながら、大柄の体を娘に傾け、覆いかぶさった。指で娘の秘密の場所を守る巻き毛を優しく撫でる。
無言のまま頭を左右に振る娘の瞳を、金色の瞳が射抜くように見つめた。娘の目は、この未知の苦しめを止めるようにと必死に懇願していた。
「お前のここに口を寄せた男はおらぬのか?」
レオンの冷酷な口が、娘の胸の震える肉肌に近づき、その先端を吸い、甘噛みした。その終わりなき責めに、娘の体は自然に反り返った。
「い、いいえ」
ベラは、責めに耐え切れず、切羽詰った声で答えた。意思に反して体が勝手にレオンの口を押し返すように反り返るのに気づき、目に涙が溢れた。
レオンは頭を引き、改めて、困惑した顔の娘を見下ろした。親指で、娘の足の間に潜む桃色の小塊を撫で回しながら。
ベラは、その禁じられた場所に、熱を持った感覚がちろちろと湧き上がってくるのを感じ、恥ずかしさのあまり溜息を漏らした。
「お前は自分でここに触れたことがないのか?」
「やめて!」
ベラは息を喘ぎながら言った。レオンにあの敏感な部分をこね回されながら、両手で固く机の端を掴み、必死に耐える。
「どうなのだ?」 レオンは、なおも答えを求めた。固さを増した突起を指で弾き、いたぶる。
「いいえ! それは罪深きこと!」
ベラは切羽詰って叫んだ。体が、心を裏切り、レオンの指がもたらす感覚に勝手に掻き乱されている。
「快楽に罪深きことなどないのだよ」
レオンは、そう囁きかけ、娘に覆いかぶさり、優しく娘の唇を唇で擦った。レオンの口が娘の口に被さり、優しくも力の篭ったキスを始めるとともに、娘の抵抗は途絶えてしまった。レオンの舌が、ゆっくりと、しかし容赦なく娘の口の中を動き回る。やがてベラは、レオンの舌がもたらす、未知の愛撫に親しみを感じるように変わっていた。
ベラは、優しく教えるように動き回るレオンの温かな舌に圧倒されていた。意識がそれに集中していく。
だが、そのうっとりとした感覚を打ち砕くように、突然、ベラは身を凍てつかせた。繊細な愛撫を繰り返す指が、彼女の中を探り始めるのに気づいたからだった。指が、潤いを湛えた娘の入り口に円を描きつつ、ゆっくりとその中へ滑り込んでくるのを感じる。
侵入してくる指に中を押し広げられるのを感じ、ベラは、キスで口を塞がれつつも、か弱い泣き声を上げた。引き千切るようにして、レオンの口から逃れ、「いや!」 と、荒い息づかいで喘いだ。両手に小さなこぶしを作り、レオンの胸板を叩く。
厚かましい指から逃れようと腰を引こうとするものの、レオンの指がさらに奥深くへ滑り込んでくるのを感じ、ああっと力のない喘ぎ声を漏らした。
レオンは、大きな手のひらで、娘の両手首を掴み、容易く彼女の頭の上に持ち上げ、娘の体を釘付けにした。ベラは体を捩り、抵抗を続けながらも、強靭な体躯が彼女の脚の間に割り入り、頑として動かぬため、脚を閉じてレオンの侵入を防ぐこともできない。狭き肉筒の内壁を憎き指に愛撫されるままになってしまう。
さらに指がもう一本加わり、内部に滑り込んだ。生娘の狭い肉道の内部で、新参者の指は仲間の指と出会い、一緒になって肉壁を広げる仕事に取り掛かり、ベラをさらに苦しめ、愛らしい顔を歪めさせた。そして、その2本の指が激しいリズムで彼女の中を掻き乱し始めた。
「ああーん! ああーん! ・・・」
ベラは、か弱いうめき声を上げた。若々しい肉体は、レオンの責めに対し、本能的に緊張と弛緩を繰り返す。彼女は、自分の肉体の中で、未知の感覚が徐々に高まり、自分のすべてを飲み込もうと狙ってくるのに気づきつつも、それに抗うことができなかった。
下腹部に何か得体の知れない渦巻状の緊張が生まれ、それがうねりとなって、きつく巻き上がるのを感じた。やがて、その感覚がもたらす緊張状態のために、体全体が弾け飛んでしまいそうに感じた。レオンの執務室は、ベラのハアハアという荒い息づかいと、切なそうな溜息や泣き声で満たされた。
突然、レオンの指が、ベラの体内に留まったまま、動きを止めた。と同時に、ベラは不満そうな泣き声を上げた。
「お願い!」
ベラは切羽詰った声で叫んだ。その声音からは、もはや、彼女がこの責めを止めて欲しいと頼んでいるのかどうかを定かに判断することはできない。
「いかせて欲しいとわしにお願いするんだな」
レオンは娘の耳に息を吹きかけた。ベラの首筋に鳥肌が立った。
娘が返事をしようとしない、あるいは、返事をできずにいるのを見て、レオンは、玩具をいじるように娘の小さな蕾を親指でこねり回した。ベラは反射的に叫び声を上げた。
「うううぅぅぅっ!!」
「わしに言うのだ。他の男が触れたことがないところを触れて欲しいと。わしの指で、果てたいと!」
「お願いです・・・」
ベラは小声で囁いた。レオンの動きを止めた手に、自ら腰を押し上げ、この邪悪な責めを続けて欲しいと無言で訴える。
「言葉で言うのだ。そうすれば、お前への懲らしめも終わりにしよう」
レオンは、舌を伸ばし、ピンク色に染まる敏感そうな娘の耳を舐め、荒らしまわった。大きな手のひらで娘の乳房を覆い、親指で固く突起した乳首を気ままにもてあそぶ。
ベラは、レオンの言葉が、意識を覆い隠す濃い霧の中を貫いて侵入してくるのを感じた。「懲らしめ」? この男は、このようなことを、懲らしめという言葉で意味しているの?
「い、いや!」
ベラは、曇った意識のまま、そして結果がどうなるかも不確かのまま、答えた。焼けるような体から、レオンの指が素早く抜け出て行くのを感じ、頭を左右に振った。
「いやだと?」 レオンは、かすれた声で問い直した。沈黙が続く中、彼の荒れた息使いだけが聞こえる。
やにわにレオンは、娘の胸の頂にある固くなった突起に口を寄せ、強く吸いたてた。
「んん・・・」
訴え、泣く娘の声を尻目に、陰部から抜いた指を彼女の下腹部にあてがい、濡れた入り口の周囲に軽く円を描き続けた。
その指が再び肉の割れ目の中に滑り込んでくるのを受け、ベラは腰を反らせ上げると共に、叫び声を上げた。
「いやあぁぁぁ!」
湿った肉襞の中、指の先端が細かく動くのを、下唇を噛んで耐える。両脚がぶるぶると震えていた。
「言うのだ」
「・・・ほ、欲しいのです・・・あなたの手が・・・」
「どこに欲しいのだ?」 冷酷にも先を言わせようとする。
「私の・・・私の・・・」
「陰部にだろう?」 レオンの吐息が、唾液で濡れた乳房に吹きかけられた。「言うのだ」
「・・・陰部に」
ベラは、弱々しく泣きながら答えた。美しいまつ毛に、涙の粒々が光り、一層、美しく見せる。
「あ、ああぁぁぁぁ・・・」
秘密の肉筒を、再び、レオンの指に深々とえぐられ、ベラは喘ぎ悶えた。
「わしの指で踊るがいい」
ベラは命ぜられた通りに行った。クリーム色の尻肉を机から持ち上げては、また机に打ち降ろす。尻を降ろすたびに、机の表面と尻肉がピタピタと音を立て、辱めを感じつつも、快感に我を忘れ、腰の動きをやめることができない。
「そうだ、それでいい」
レオンは、そう呟き、娘の両手首を離した。それから、娘の脚の間に位置取りながら、床に膝をついた。
ベラは、湿った股間にレオンの生暖かい息が吹きかけられるのを感じた。突然、尖った舌先が、陰核に触れるのを感じ、彼女は驚き、反射的に机から尻を持ち上げ、のけぞった。そこに舌で触れられた瞬間、さざめき立つ肉筒の奥深くで、強烈な快感が火花となって飛び散るのを感じた。
気づくと、両手の指が光沢のある波のような黒髪の中へ滑り込み、レオンを自分へと引き寄せていた。ベラは、体内に徐々に高まっている、未知のうねりに抗うことができなくなっていた。自分の腰が勝手に動いていた。レオンの指を求めて下へ沈み、尻肉が木製の机の表面を叩く。だが、そのすぐ後に、今度は、湿った割れ目を擦り磨く舌を求めて、持ち上がるのだった。
ベラは、レオンの指が引いていくのを感じ、切なそうな泣き声を漏らした。だが、そのすぐ後に、ハッと息を飲む。濡れた肉筒にレオンの舌が押し入ってくるのを感じたからだ。その舌は、彼女の体内、深いところで傘を広げ、官能による震えを背骨に走らせ、彼女が分泌する甘い蜜の滴くを一滴漏らさず吸い取ろうと動き、ベラをのけぞらせた。
レオンの両手はベラの太ももの内側をしっかりと押さえたまま、股を大きく広げた。はしたない姿勢を取らせ続け、同時に彼の熟達した舌は、彼女の、いまだ色事を仕込まれていない肉体を炎のように燃え上がらせる。
部屋には、ベラが発する艶のある泣き声だけが響いていた。ベラは、歯止めのない快感が全身を洗い、自分がどこか未知の高みに押し上げられてしまうのを拒もうと、頭を左右に振って、いやいやを繰り返した。
レオンの指が固く突起した陰核を擦った瞬間、ベラは全身を硬直させた。下腹部がぐっとせり上がり、その後、両太ももをしっかりと拘束されているものの、狂ったように、レオンの手と口に股間を打ち付けはじめる。すでに制御を失ったかのように、頭は、前にも増して激しく振り続け、髪が乱れ飛んだ。
ゆっくりと意識が戻り始め、現実が戻ってくる。ベラは自分を取り巻いているものに気づき始めた。書籍がずらりと並んだ石壁。暖炉で揺らめく炎。全身が重たく、力が入らない。机の上、はしたなく股間を広げたまま横たわっているが、それでも動く気がおきない。両脚はだらりと机の端からぶら下がっているのを感じる。
突然、ベラは、体の下にレオンの両腕が滑り込み、自分の体を持ち上げるのを感じた。抱えられたまま、長い廊下を進み、大きく曲がる階段を登っていくのを感じる。やがて、背中に、柔らかな羽毛のマットレスがあたるのを感じ、泣き濡れた顔を覆っていた乱れ髪を手で払いのけられるのを感じた。彼女は、レオンが、強引に、長々と、そしてしっとりとキスをするのを拒むことができなかった。レオンの唇に、自分自身のものと思われる味がするのを知り、ベラは顔を赤らめた。
「少し休め」 レオンは、そう呟きながら、毛布を手繰り寄せ、全裸の娘の体に掛けた。
「わしは性急にお前の調教を始めるつもりはない」 そう言って、娘の細い手を取り、腰を覆う布地を突き破らんばかりに中から押し上げている硬く熱い肉体に、触れさせた。「だが、お前が不遜な態度を取らば、懲らしめを与えずには済まぬことは、覚えておくことだ」
レオンは、娘の指が無意識的に自分の陰茎を握る動きをしたのを感じ、低く唸った。そして、困惑気に何ごとかを呟く娘の唇をキスで封じた後、部屋を出て行った。
ベラは、暖かな寝床の中、眠たげに体を横たえ、分厚い鋼鉄のドアの外、太いかんぬきが雷鳴のような音を轟かせて締められる前に、眠りに落ちていた。
レオンは、痛みを感じるほど固くなった陰茎が訴える要求をよろこんで鎮めてくれそうな手軽な女を探し、城の中を歩き回った。だが、突然、彼は気持ちを変え、あの若い囚われの娘が眠る部屋へと戻った。
レオンは、娘自身が言っていたように、この人質が処女であるのを知り、深い満足感を感じた。彼は、いまだ眠りから覚めきっていない娘に、柔らかな太ももの間に男の逞しさを入れられるところまでは経験させたが、その後の、最後の障壁を引き裂くのは、娘が完全に目を覚ました時に行うつもりだった。
この一級品ともいえる人質を思い浮かべただけでも、陰茎が激しく硬直する。レオンは、この先何週間にわたる快楽の日々が目の前に広がってることを思えば、今の多少の不快さは、ほとんど意味はないと思いながら、無垢の囚われ娘の肉体に身を沈めたのだった。