「Entertainment おもてなし」 by deirdre original

私たちの結婚式の前日のことだった。私は、フィアンセのジェフの実家にいて、持ち物を整理していた。ジェフと私は、法律関係の仕事をしていて、同じ会社に勤めている。私がこの会社に入ったのは1年前。ジェフとは、一目惚れ状態で恋に落ちた。結婚式はささやかなものにするけど、新婚旅行はアルバ(参考)に決めていた。

でも、今日はジェフはここにはいない。ロジャーと一緒なのだ。ロジャーは、ジェフの高校のときからの親友で、結婚式での付き添い役になってくれている。彼は、今日、この町に着たばかりで、ジェフのアパートに泊まることになっていた。

荷造りの仕事を始めたとたん、玄関のチャイムが鳴った。玄関先に立っていたのが、このブロンド美人。

「ロジャーはどこ?」

身長は160センチくらいで、信じられないプロポーションをしている。波打つ長い金髪。服は、ビジネス・スーツで下はスカート。でも、堅い服装をしてても胸の大きさは隠しきれていない。靴はハイヒールだった。手提げ袋を肩にさげている。

私は、返事もせずに彼女を見つめていたようだった。

「・・・あっ、ごめんなさい。・・・で、ロジャーさんにどんな御用なのですか?」

「私、タマラと言います。ロジャーにパーティのもてなしのために雇われました。それで、場所を確認しに来たんです」

私は、最初、彼女が何を言っているのか分からなかった。でも、彼女が言っていることの意味が分かるに連れて、顔がショックを受けた表情に変わっていってたに違いない。彼女も私の表情に気がついたようだ。

「大丈夫、私、ストリッパーですから」

まるで、それですべてが片付くと言わんばかりの言い方。でも、多分、私がまだ動揺しているのに気づいたのだろう。彼女は、続けて説明した。

「・・・あ、いや、特に変なことは全然ありませんよ。ただのお楽しみ。ストリップをするとは言っても、最後のGストリングス(参考)は脱がないし、これまでもたくさんの人にストリップ・オ・グラム(参考)をしてきましたから。ご主人のために私を雇う奥様たちもいらっしゃるんですよ。お客様と変なことをしたりなんて、私の場合、決してありえませんから」

多分、私はまだ納得していない顔をしていたのだと思う。タマラは、まっとうなことしかしないと私を納得させる必要を感じたようで、説明を続けた。私も、話しを聞いているうちに、ようやく、落ち着きを取り戻し、口が利けるようになった。

タマラといくらか話しをし、結局、彼女がどのようなことをするのか、実際に私にして見せてもらうということで決着した。

「音楽に合わせて踊るんです。いま実演して見せますね」

タマラは、そう言いながら、バッグの中から小さなラジカセを出し、それにテープを入れて、踊り始めた。

かなりビートの利いた音楽が鳴り出し、彼女はそれに合わせてダンスを始めた。・・・正直、激しく体を動かす彼女に、私は驚いた。私の目の前に来て、ダンスを続ける。

ようやく、音楽が終わり、タマラはダンスをやめた。そして、また、説明の続きを始めた。

「こんな感じで踊るだけです。それから・・・」

でも、私は、彼女の説明をさえぎった。

「あなたが、どういうことをするのか、そっくりそのまま見せてくれない? ジェフにおもてなしをするのと、まったく同じように、私におもてなしをして見せて欲しいんだけど」

「いいですよ。私の場合、お客さんには椅子に座ってもらうことにしてます。それに、その椅子に手錠でつながれた状態になってもらうんですよ。外れないよう、しっかりと」

変なの、と私は思った。

「・・・男の人の中には、私が実際におもてなしをしている間に、妙な誘惑に駆られてしまう人がいらっしゃるので、・・・分かるでしょう?・・・それを防ぐためなんです」

彼女はバッグから手錠を取り出し、どうします? と訊くような顔で私を見た。

手錠でつながれるというのは変な感じがしたけど、まあ、タマラがジェフにどのようなショーをしてやるつもりなのか見せて欲しいと私自身が言ったわけだし、彼女の指示に従うことにした。タマラは、リビングの中央に椅子を運んできて、私を座らせ、後ろ手にさせ、手錠で拘束した。それから、再び音楽を鳴らし、ダンスを始めた。

タマラのダンスの素晴らしさに、私は驚いた。体の動きが、本当に滑らか。ダンスを始めて数秒経つと、彼女はジャケットを脱ぎ始めた。ジャケットがなくなったことで、ずっと容易に胸を突き出すことができるみたい。そして、他の着衣を1アイテムずつ、脱ぎ始める。流れるように滑らかな動き。これを見たらジェフは、どう思うだろう?

程なくして、タマラはブラジャーとパンティだけの姿になっていた。そして、とうとう、ブラのホックを外す。

彼女の胸のような胸を私は見たことがない。多分、私は、豊胸手術で大きくしたような胸が出てくるのだろうと思っていたところがある。でも、出てきた胸は、とても自然だし、同時に、とても大きくて張りがあるものだった。彼女は、次に、パンティに手を掛け、降ろした。その下には、Gストリングを履いていた。

タマラは、さらにもう少しダンスを続け、自慢の肉体を私に見せた。前の姿も、後ろの姿も。そして、踊りながら、再び私に近づいてくる。

私の目の前に来ると、私の顔の前に胸を突き出し、ブルブルと揺すって見せた。そのときの彼女の、誘うような笑みを浮かべた淫らな顔の表情! 彼女は、今度は、椅子に座る私の腿にまたがって、座った。彼女の顔が私の顔の少し上、間近に来る。多分、タマラはジェフの腿の上に座ったら、こんな風にして彼の瞳を悩ましげに見つめるのだろう。

そこまでして、ようやくタマラはダンスを終えた。私は、ストリップについてある程度は知ってるし、ストリッパーがどんなことをするかも知ってるつもりだ。でも、知ってることと、実際に見ることは、まったく違っていた。このタマラというダンサーは、とても優秀なダンサーなのじゃないか? これなら、ジェフは大喜びするだろうとも思った。

でも、その時、私の頭に浮かんだことは、別のことだった。それは、ジェフのために、「私」がこういうダンスができないかということ。

タマラが着替えを終え、出て行こうとしたとき、私はふと独り言を言った。

「私も、あんな風にダンスができたらいいのに・・・」

私の言葉に、タマラは興味を持ったらしい。

「あら、ちょっとやり方のポイントくらいなら教えてあげてもいいわよ」

「でも、私たちのハネムーンには間に合わないわ」

彼女は少し考えている様子だった。「じゃあ、今夜はどう?」

「でも、今夜はパーティがあるんでしょう?」

「パーティの後よ。10時ごろ。私、あまり遅くまでいないの。遅くなると、いろいろ乱れてくるから」

多分、私は、この話に乗る決心をした顔つきをしていたに違いない。私を見ながら、タマラは続けた。

「あなたの家の住所を教えて? 帰る途中で、あなたのところに立ち寄るから」

結局、私は彼女に住所を教えた。

タマラが出て行った後、私は、この出来事についてじっくり考えた。フィアンセのジェフに、こんなお楽しみを許してあげる自分。そんな自分が、寛大で現代的な女性になったような気がした。それに、彼との関係のことを考え、ちょっとワイルドなことも彼にしてあげようとしている。

私は、自分の家に戻り、タマラが来るのを待った。結婚式を控えているのに、他のことが何も考えられなくなっていた。

ちょうど10時になる頃、タマラがやってきた。同じ服装で、同じ手提げバッグを持っていた。ちょっとおしゃべりをした後、タマラは、私に、ダンスをして見せてと言った。

「私には、あなたがしたようなダンス、全然できないわよ」

「うーん、そうねえ・・・少し、肩をほぐさなくちゃダメよ。何か、アルコール類はない?」

冷蔵庫に、栓を開けたワインが残っていた。

2人でキッチンに行き、ワインを出した。タマラは、グラスを断り、ボトルごと私に渡した。ラッパ飲みするように言う。お酒をラッパ飲みすること自体、私にはまったく馴染みのないこと。でも、何か得るためには、気持ちをリラックスさせなければいけないように思い、やってみた。タマラもラッパ飲みして、また私にボトルを渡し、もう一口、飲むように言った。2回目のときは、あまりためらわなかった。

リビングに戻るとタマラが訊いた。

「何か、特に覚えたい動きとかある?」

「どんな動きがあったか忘れちゃったわ」

「じゃあ、もう一度、踊るから、よく見ててね」

タマラはラジカセを出し、カセットを入れ、再びダンスを始めた。2度目なのに、このときも私は、彼女のダンスの上手さ、セクシーさ、動きの的確さに圧倒された。こんな風にジェフにも踊ってあげたんだと思ったら、急に不安になった。でも、私は何に不安を感じてたのだろう? ふと、私は言葉を漏らしていた。

「また、私に手錠を嵌めてくれる?」

心の中の何かが私に、そう言わせたのだと思う・・・でも、それが何かは今も分からない。

タマラの目が光ったような気がした。軽く微笑むのが見えた。

彼女は音楽を止め、バッグのところに行き、手錠を取り出した。そして私のところに来て、椅子に手錠で拘束した。それから、またバッグのところに行き、別のカセットテープを出した。私の家にあるステレオを見つけ、それにテープを入れた。

今度の音楽は前の音楽とは違っていた・・・ゆっくりとしたリズムで、気だるい感じの曲。それにタマラのダンスも、前のような、激しく体を動かすダンスではなく、ゆっくりとした、官能的と言える動きのダンスだった。私は、釘付けになったように、ただ彼女のことを見ていた。

タマラは服を脱ぎ始めたが、じれったいほどゆっくりと脱いでいった。私を見つめたままだが、その表情も、いたずらっぽい笑みではなく、体の内側で何かが燃えているような表情。

いつしかタマラは私の真ん前に近づいていた。すぐ近くに。彼女はGストリング1枚の格好だった。両手で自分の体や胸を触っている。もっと言えば、自分で愛撫していると言っても良い。そして彼女は私の膝の上にまたがり、腰を降ろした。彼女の顔が私の顔のすぐ近くに来ている。私は、何を言われたわけでもなく、そのまま首を伸ばし、唇で彼女の唇に触れていた。

これが2ヶ月ほど前のこと。私は結婚式をキャンセルし、今はタマラと一緒に暮らしている。タマラは私と旅に出かけることに決めた。最終的には、どこか別の町に落ち着き、何かビジネスを立ち上げることを計画している。

タマラは新しいパートナーを得た。トレーシーと言う名前で、2人は今は一緒に働いている。トレーシーはタマラより少し背が高い、こげ茶の髪をした人で、タマラと同じく素晴らしいダンスの才能を持っている。

私たちは、ホテルを転々として、一緒に暮らしている。私は、2人が練習するのを見たり、2人の雑用を行っている。私も2人にダンスを教わっているが、2人に言わせると、私が実際に演技ができるようになるまで、まだまだかかるらしい。

タマラとトレーシーは一緒に寝ている。2人とも、私にクンニをさせたり、ベルトで私のお尻にスパンキングをするのが好きだ。

ある時、立ち寄った町でのこと。その町のクラブに行って、タマラたちがダンスの仕事ができるかチェックをしていた時だった。私とトレーシーは車の中で待っていたのだが、タマラがクラブから出てきて、私に言ったのだった。

「オーナーの男がなかなか認めてくれないのよ。ちょっと私と一緒に来てくれない? 交渉の手伝いをして欲しいの」

私はタマラの後をついて、建物の中に入った。暗い廊下を進んでいく。

私は、ようやく自分がタマラの役に立てるかもしれないと思って、気分が良かった。それにタマラがトレーシーより私の方が、このような交渉事では有能だろうと見てくれたことも嬉しかった。ただ、そのときの私は、そういう交渉にふさわしい格好はしていなかった。ショート・パンツにお腹を露出させたトップを着ていたから。でも、そのオーナーとやらをビックリさせてやろうと思っていた。タマラには、こんな格好をしていても私という有能弁護士がいて、はったりをかましても簡単に見破れるのよ、と。

廊下の先に暗い小さなオフィスがあった。オーナーの男は少し薄汚い印象で、雇っている女の子たちを利用してやろうとするタイプなのが容易に想像できた。

男は私の目をまっすぐに見つめた。私は、真剣で自信に溢れた表情をして、見返した。するとその男はタマラに顔を向け、落ち着いた声で返事した。

「よかろう、取引成立だ」

どういうこと? 何も話していないのに? 私は混乱した。するとタマラが私に言ったのだった。

「彼におしゃぶりしてやって」

タマラの言葉の意味が飲み込めると共に、私は凍りついたように動けなくなった。でも、それも、ほんの数秒のことだったと思う。私はタマラが言うことには、いつもすべて従っているのだから。


おわり
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